「ご機嫌よう」の秘密に迫る!
いつ、どんなシーンで使うのか?
この挨拶に対する正しい返し方は?
不明な点を解決します!
「ご機嫌よう」は出会いの瞬間に使われるのか、別れの瞬間に放たれるのか、それとも日常的に耳にするのか、使い方も含め、分かりやすく解説します。
「ごきげんよう」の謎を解明!
この挨拶は、NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」やアニメ「Go!プリンセスプリキュア」で頻繁に聞かれました。
村岡花子氏が出演していたラジオ番組のお別れの時間にも使われていた言葉で、美輪明宏の印象的なナレーションも記憶に新しい。
学校やアニメの中でもよく耳にする「ごきげんよう」は、どんな時に使われ、どんな意味が込められているのか?
実際の学校では、「ごきげんよう」が挨拶の一環として授業の始まりや終わりに使用されていることも。
また、ラジオ番組や習字教室、さらにはフジテレビの長寿番組まで、「ごきげんよう」はさまざまな場面で活躍しているようです。
この一言には、どんな特別な意味が込められているのでしょうか?
解き明かしていきましょう。
「ごきげんよう」の真意とは?
この挨拶は一般的に、東京の「山の手言葉」に起源があります。
山の手言葉は、東京の山の手地域で使われてきた日本語の方言で、江戸の旗本や御家人の言葉が影響を与え、明治以降には主に知識階級が使用していました。
「ごめんあそばせ」や「~かしら」も山の手言葉の一部です。
「ごきげんよう」は漢字で「ご機嫌良う」と書かれ、「機嫌」は『気分・様子・安否を伺う』という意味を持っています。
「良い」を示す「よう」が加わることで、相手の健康や無事を祈る気持ちを表しています。
言い換えれば、「ごきげんよう」は挨拶であり、「祈り」でもあるのです。
男女を問わず、いつでも適切に使用できる言葉です。
「ご機嫌いかがですか?」や「ご機嫌良くありますように」といった表現は、相手の体調や気分だけでなく、思いやりや心遣いを示す深い日本的な言葉となっています。
友人の母校では、「ごきげんよう」の意味には、
「自分の機嫌が悪い時は良くしよう、良い時はそのままで」
といった教訓もあり、嫌なことや辛いことがあっても、明るく振る舞うことで周囲も幸せになる考え方が込められています。
「ごきげんよう」は相手と自分のケアを同時に行う、非常に優しい挨拶の言葉なのです。
「ごきげんよう」の挨拶の使い方!
この挨拶に慣れ親しんでいる方もいれば、全く使ったことのない方もいるでしょう。
「ごきげんよう」はけして大げさでも堅苦しい挨拶ではありません。
前述の通り、「ごきげんよう」は男女を問わず、朝昼夜を問わず、出会いも別れも対応可能な挨拶です。
どんな場面で、どこで、どんな立場の方にも、失礼のない挨拶が「ごきげんよう」なのです。
「おはようございます」や「こんにちは」と挨拶する際にも、「ごきげんよう」は適しています。
そして、「さようなら」の挨拶でも、「ごきげんよう」と言っても問題ありません。
オールマイティーに使える「ごきげんよう」は、味わい深い挨拶言葉の一つ。
出会いと別れの瞬間での「ごきげんよう」の使い方と、その言葉に込められた深い意味についてご紹介しますね。
出会った瞬間の「ごきげんよう」
かつて、塾でアルバイトを経験しました。
そこでは、ハイソな小中一貫生たちが、
「先生、ごきげんよう!」
と男女を問わず元気な声で挨拶してくれることがありました。
友人の通っている学校では、
「ごきげんよう、◯◯さん」
と相手の名前を付けて挨拶することが奨励されていたそうです。
私が実家に帰ると、ご近所の方に対して、
「ごきげんよう」
と挨拶することがよくあります。
この挨拶には、
「お会いできなかった期間の体調やご機嫌はいかがでしたか(好調ならなにより、不調なら良くなりますようにお祈りします)」
といった意味が込められています。
「ごきげんよう」は相手の様子を気遣いながら、同時に『祈り』の気持ちが込められた言葉です。
別れの瞬間の「ごきげんよう」
NHKのラジオでは、アナウンサーが番組の終わりに、
「ごきげんよう」
という言葉をよく耳にします。
また、バラエティ番組などでも、番組のクライマックスで、
「それではみなさんごきげんよう!」
と締めくくることがありますね。
「ごきげんよう」を別れの挨拶として用いる際の意味合いは、
「しばらくお別れですが、体調良く、気分良く過ごせますようにお祈りしております」
といった、『祈り』のニュアンスが込められています。
「ごきげんよう」は出会いの瞬間と同様に、別れの瞬間にも『祈り』の気持ちが込められています。
「ごきげんよう」と挨拶された場合、どう返せば良い?
「ごきげんよう」には、そのまま「ごきげんよう」と返すのが一番です。
もう少し丁寧に返したい場合は、
「ごきげんようお過ごしください(ませ)」
という言い回しもありますが、堅苦しい表現は必要ありません。
自分から挨拶する場合も、相手から声をかけられた場合も、優しく微笑みながら「ごきげんよう」と言うことがスムーズなあいさつになります。
目上の人にも大丈夫?
「ごきげんよう」は上下関係を示す言葉ではありません。
そのため、目上の方にも安心して使えます。
ただし、笑顔を忘れずに!
挨拶がすべて「ごきげんよう」だった友人の母校では、先生や校長先生にも「ごきげんよう」と挨拶していたそうです。
ごきげんようの意味とは?巧みな返答テクや知っておくと便利な使い方もご紹介!まとめ
「ごきげんよう」は挨拶であり、「祈り」でもある特別な言葉。
この挨拶は漢字で「ご機嫌良う」と書かれ、「ご機嫌いかがですか?」や「ご機嫌良くありますように」といった形で相手の体調や気分を尋ね、同時に相手を気遣い、心を配る姿勢を表現しています。
深い日本的な意味が込められた言葉です。
「ごきげんよう」は大げさでも堅苦しい挨拶ではありません。
どこで、いつ、どんな目上の方にも失礼のない挨拶として使えます。
上下関係が表れないため、「ごきげんよう」と挨拶されたら、同じく「ごきげんよう」と応えます。
出会いの瞬間に「ごきげんよう」、別れの際には「ごきげんよう、さようなら」と笑顔で交わすことは、お互いの気持ちを和ませ、上品な挨拶となります。
ぜひ、試してみてください。